[日記] 落語会
土曜の昼、落語会に行ってきた。柳家権太楼が『不動坊』をやった。
遠くからみてたので、少し松村のように見えた。
『不動坊』という話の構成はおもしろくて、
はなしの前半と後半では視点が大きく変わる。
落語で、話者がくるくる入れ替わることは
あたりまえのスタイルだけど、不動坊のように、ここまで
視点元がかわるのってあったかな。私は今ぱっと思いつかない。
前半 ・・・ 長屋の新花婿の視点
後半 ・・・ 他の長屋住まい連中(↑に対して思うとこあり)の視点(↑に対して思うとこあり)
そして、小説に慣れた身からすると、特別な効果を狙う場合以外は、
視点が変わりすぎると焦点がぶれて、ひとつの話としての統一性が
欠けてしまうような印象を受ける。
たとえば、前半の新花婿がでれでれしっぱなしなのに対し、後半、
いたずらをしかけられた新花婿が妙にどっしりしてて、果たして
同一人物かしらと違和感を感じたりする。
もちろん、構成がどうであろうと落語はおもしろきゃいいので、
『不動坊』に文句つけてるわけじゃない。
『湯屋番』とか、『不動坊』のような妄想系はむしろとても好き。