『ベストセラーはこうして生まれる(ベッツィ・レーナー)』読了
- 作者: ベッツィレーナー,土井良子
- 出版社/メーカー: 松柏社
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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文学好きにはおすすめの良書。ベストセラーを書いて一発あててやろうかという人には不向きです。
邦題が『ベストセラーはこうして生まれる』ってなってるのが残念。
邦題からは、くさったハウトゥー本のような印象を受けてしまうが、なかはなかなか。
「人間が小説を書くということ」と正面から向き合った良い本です。
ちなみに原題は"The Forest for the Trees"。直訳すると「木々のための森」。
本のの内容からするとこのタイトルの意図は、作家(志望者)を木々になぞらえ、作家たちに創作〜出版までを全容(=森)をかきだしてみせるというところにありそうだ。だから、あえて邦題をつけなおすとするなら『文学の森にわけいるあなたへ』になるかな。
特に前半は、ナボコフ、ロス、サリンジャーなどに関する逸話も満載で面白い。
たとえば、ナボコフは「アメリカ文学界に突如としてあらわれた金髪美女」と形容されていて、孤高の金髪美女らしいふるまい(自分の才能への絶対の信頼−編集者不要といいきるほど)に、読んでるこちらも胸がすく。